店主日誌

2026/03/20 13:52

喜ぶように花が咲く。のを、喜びながら鼻で嗅ぐ。

9畳ほどの店内では蝋梅を一枝飾るだけで、その香りが空間全体に広がる。

蝋梅を飾っている期間は店番をしていても気分がいい。

 

お店の裏庭に二本、蝋梅の樹が植わっていて、

頃合いの良い枝をちょいとごめんなさいねと剪定しては、お店に飾っている。

 

秋から冬にかけて緑色から茶色に変化した葉っぱをひとつずつむしっては、

まだ小さい蕾を眺めてそわそわと楽しみにしていた蝋梅。

いざ咲いてくれると、やっぱりいいなぁと思う。

 

蝋梅の花が咲き出すと、

ヒヨドリたちがそれをおやつにしようとやってくる。

序盤はお店に飾る分を確保したい気持ちで追い払うのだけど、

終盤は「もう好きにしなさい」という気分になり

人と鳥の共有財産になるまでが一連の流れだ。

 

そんな蝋梅の季節も、もうすぐ終わり。

少し寂しいけれど、にぎやかに花咲く春はそこまで来ている。

庭仕事にも時間を割かねばいけない季節がやってくる。

今の内から準備をしなければと腕をまくる(まだ寒いので心の中で)。

蝋梅よ、先陣をきって咲いてくれてありがとう。

 

それにしても、蝋梅の香りが苦手な方っていらっしゃるだろうか。

いたらごめんなさいというぐらい、店内で香っている。

店主机に置かれているにも関わらず、なぜかまったく香らないディフューザーより

仕事をしてくれている。