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店主日誌

2019/01/01 18:14

愛着のわくうつわと出会えた後は、
永くお付き合いをしていただきたい。
そのためのお手入れ方法をまとめました。


【陶器のうつわの場合】
陶器のうつわの表面には小さな無数の穴が開いており、
水分や油分が入り込むとシミや匂いの原因となってしまいます。
それらを防ぐために、初めてうつわをご使用いただく際は
「目止め」をおすすめしております。

●目止めの方法
①鍋に器を入れ、かぶるくらいまでお米のとぎ汁を入れる
②火にかけて弱火で15分~30分程度煮沸する
③火を止めてそのまま冷ます
④うつわを取り出し、よく洗って乾燥させる


●盛り付け前のひと手間
お料理の盛り付け前には、水またはぬるま湯に浸して水分を十分に含ませ、
軽く拭いてから盛り付けることで、料理の汁による汚れやシミが付きにくくなります。


●電子レンジ・オーブンのご使用
温める程度のご使用の場合は問題ないかとは思いますが、
使用時間によってはシミやヒビの原因となりますので、
基本的にはお控えいただくことをおすすめします。
また、オーブンでのご使用もお控えください。


●食洗器でのご使用
強い水流でうつわ同士がぶつかり、
欠けてしまう場合がございますのでお控えください。
器のかたちや質感を確かめながら手洗いする時間も愉しいものですよ。



【磁器のうつわの場合】
磁器は陶器よりも吸水性が少なく、比較的扱いやすい器と言えます。
使い始めやご使用になられた後は、柔らかいスポンジに中性洗剤をつけて洗い、
しっかりと乾かして収納してください。


●電子レンジ・オーブン・食洗器のご使用
基本的には電子レンジ・食洗器ともにご使用いただけますが、
金や銀、色絵のうつわなどは、色落ちしてしまうこともございますので、
ご使用は控えていただく方がいいかと思います。
また、オーブンでのご使用はお控えください。



【うつわの表情について】

●貫入
うつわの素地と釉薬(うわぐすり)の収縮率の差により、
表面にヒビのような筋が入ることを貫入(かんにゅう)といいます。

貫入は陶磁器ならではの特性として、うつわの表情に一層の趣をもたらしてくれます。
ご使用いただくうちに増えたりして、風合いが増していくのも魅力です。
ご使用上の問題はございませんので安心してお使いください。


●ピンホール
釉薬の表面にできる、針で開けたような小さな穴のことをピンホールといいます。
制作の過程で陶磁器によく見られるもので、不良品ではありません。
味わいのひとつとしてお愉しみください。


以上、長々と書いてまいりましたが、
うつわは日々使い込んでゆく中で、
経年ごとに変化するのも魅力のひとつです。

あまり肩肘をはらず、無理のない範囲でご使用いただきながら
手づくりのうつわたちを暮らしの中で
時間とともに育てていただけたら幸いです。

褻mono 店主